低用量ピルの避妊効果は何日目から?避妊効果がないLEPとOCの違いや避妊効果を下げてしまう原因を詳しく紹介

低用量ピルの避妊効果は何日目から?避妊効果がないLEPとOCの違いや避妊効果を下げてしまう原因を詳しく紹介

「低用量ピルの避妊効果は何日目からなの?」と不安に感じていませんか。

実は、低用量ピルの避妊効果が始まるタイミングは、飲み始めた日によって変わります。

さらに、同じ「ピル」という名前でも、日本では避妊効果がないものとして扱われる種類があることは、意外と知られていません。

本記事では、初心者向けに低用量ピルの避妊効果が何日目から得られるのかや避妊効果がないピルについて分かりやすく紹介しています。

この記事で分かること
  • 低用量ピルの避妊効果は何日目から得られるのか(飲み始めのタイミング別)
  • 避妊効果がないものとして扱われるピルの種類(OCとLEPの違い)
  • 低用量ピルの避妊効果を下げてしまう5つの原因
  • 低用量ピルの避妊効果を安定させる正しい飲み方
  • 低用量ピルを飲み忘れた時の対処法
目次

低用量ピルの避妊効果は何日目から?

低用量ピルの避妊効果が何日目から発揮されるかは、服用を開始した日が生理周期のどこにあたるかで決まります。

低用量ピルを「飲み始めたその日から安心」と思い込んでしまうと、思わぬ避妊の失敗につながりかねません。

飲み始めのタイミング避妊効果が期待できる時期
生理初日(Day1スタート)服用したその日から
生理2日目〜5日目連続して7日間の服用した後(8日目以降)
生理6日目以降(クイックスタート)連続して7日間の服用した後(8日目以降)+妊娠していないことが前提

生理初日から飲み始めた場合:服用した日から避妊効果が期待できる

低用量ピルを生理初日から服用開始した場合、原則としてその日から避妊効果が期待できます。

生理初日は排卵の準備がまだ始まっていない時期であり、この時期から低用量ピルを飲むことで、その周期の排卵を最初から抑えられることができます。

万が一、生理が始まったか判断しにくい場合は、飲み始めの日がずれてしまう可能性があるため、連続して7日間服用した後から避妊効果が期待できると考えたほうが良いでしょう。

生理2日目〜5日目から飲み始めた場合:8日目以降から避妊効果が期待できる

生理2日目〜5日目の間に服用を開始した場合は連続7日間正しく服用した後、つまり8日目以降に避妊効果が期待されます。

低用量ピルを7日間続けて飲むことで排卵の抑制が確立し、卵胞の発育が止まるためです。

飲み始め〜7日目までは避妊効果が不十分な期間になるため、この期間に性交渉をする場合は、必ず必ずコンドームなど他の避妊法を併用しましょう。

「何日目からなら大丈夫か」と迷ったら、8日目以降という数字を目安として覚えておきましょう。

生理6日目以降に飲み始めた場合(クイックスタート)の注意点

生理開始から6日目以降など、周期の途中から低用量ピルを飲み始める方法は「クイックスタート」と呼ばれます。

クイックスタートの場合も、連続7日間の服用後から避妊効果が期待できます。

ただし、すでにその周期で排卵が起こっているあるいは妊娠が成立している可能性を否定できないことが注意すべき点です。

クイックスタートを選ぶ場合は、妊娠していないことを確認した上で開始し、最初の7日間は他の避妊法を徹底することが前提になります。

2シート目以降:休薬期間中の避妊効果はどうなる?

低用量ピルの1シート目を正しく飲み終えた後は、休薬期間(または偽薬期間)中も避妊効果は継続するとされています。

ただし、避妊効果が続くのは「休薬期間が7日以内に収まっている」ことが条件になるため、うっかり飲み忘れて休薬期間が8日以上に伸びてしまうと卵胞が育ち排卵が再開する可能性が高まります。

次のシートの開始日を忘れないように、カレンダーやアプリで管理する習慣をつけましょう。

低用量ピルの避妊効果がないものはどれ?OCとLEPの違い

「低用量ピルを飲んでるけど、避妊効果がないものがあるって聞いて不安…」と思っていたら、まずは低用量ピルの違いを確認していきましょう。

同じ低用量ピルでも、避妊目的の「OC」と月経困難症や子宮内膜症の治療薬の「LEP」の2種類が存在します。

あなたが服用しているピルがどちらにあたり、LEPの場合は「避妊効果がなぜないのか」をしっかりと理解しましょう。

OCとLEPの違い

日本で処方される低用量ピルは、目的によって大きく2つに分けられます。

  • OC(経口避妊薬):避妊を目的として承認された低用量ピルで、自由診療(自費)で処方される
  • LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬):月経困難症や子宮内膜症の治療薬として承認されたピルで、保険適用で処方される

OCとLEPは、含まれる成分はほとんど同じですが、日本ではLEPは避妊目的での使用が認められていないという明確な違いがあります。

「保険適用で処方してもらえたピルだから避妊もできるはず」と思い込むことが、低用量ピルの避妊効果に関する誤解になりやすいのです。

日本で避妊目的に使えないピル一覧

日本でLEPとして扱われていて、避妊目的で使用できない種類は、以下のようなものがあります。

ヤーズは、海外では経口避妊薬として使用されていますが、日本ではLEPに該当するため避妊目的では使えません。

あなたの服用する低用量ピルがLEPに該当する場合、避妊が必要な場面ではコンドームなどの別の避妊方法取るようにしましょう。

アフターピル・ミニピルとの違いも整理しよう

低用量ピルと混同されやすい製剤で、アフターピルとミニピルがあります。

  • アフターピル:避妊に失敗した後、72時間以内(種類により120時間以内)に服用して妊娠を防ぐ緊急避妊薬
  • ミニピル:黄体ホルモンのみを含むピルで、血栓症リスクなどから低用量ピルを使いにくい方の選択肢

アフターピルはあくまで緊急時の避妊薬で、日々の避妊手段の代わりにはできません。日常的な避妊を望むのであれば、低用量ピル(OC)を使用することが基本です。

ミニピルは、低用量ピルとは異なり黄体ホルモン(プロゲステロン)のみを含有している単独ホルモン剤です。低用量ピルが服用できない方や、ピルによる血栓症のリスクを最小限にしたい方に選ばれています。

低用量ピルの避妊効果がないのはなぜ?失敗につながる5つの原因

「低用量ピルを飲んでいたのに避妊効果がない気がする」と不安に思うケースでは、服用の仕方や環境に原因があることが多いです。

低用量ピルの避妊効果は理想的な服用で99.7%とされる一方、飲み忘れなどを含む一般的な使用では約91%まで低下するという報告があります。

ここでは、低用量ピルの避妊効果を下げてしまう代表的な原因を詳しく紹介していきます。

低用量ピルの避妊効果を下げてしまう原因①:飲み忘れが続いている

低用量ピルの避妊効果がないと感じる最大の原因は、飲み忘れです。

低用量ピルは、毎日服用することで排卵抑制を維持する薬であり、2錠以上(24時間以上)の飲み忘れがあると排卵が再開する可能性が高まります。

特にシートの飲み始め(休薬期間の直後)の飲み忘れは、休薬期間が実質的に延長されるため、排卵リスクが上がりやすいです。

低用量ピルの飲み忘れに気づいたら、後述する対処法を参考にしてくださいね!

低用量ピルの避妊効果を下げてしまう原因②:服用開始から7日以内に性交渉をした

低用量ピルを生理初日から飲み始めていないのに、「飲み始めた日から避妊できている」と誤解し、避妊効果が安定する前の7日間に避妊なしの性交渉をしてしまうケースも少なくありません。

まずは、自分が低用量ピルを飲み始めた日がどこにあたり、何日目から避妊効果を得られるのか把握することが大切です。

低用量ピルを飲み始めて1週間はコンドームを併用することをパートナーと共有しておきましょう!

低用量ピルの避妊効果を下げてしまう原因③:嘔吐や下痢で薬が吸収されていない

低用量ピルを服用して3時間以内に嘔吐した場合や激しい下痢が続いた場合は、ピルの有効成分が十分に吸収されていない可能性があります。

低用量ピルを飲んだつもりでも、体内で吸収できていないければ飲み忘れと同じ状態です。

体調不良が重なったときは、追加服用の要否を含めて処方を受けたクリニックや薬剤師に確認してください。

低用量ピルの避妊効果を下げてしまう原因④:飲み合わせの悪い薬・サプリメントを併用している

一部の薬やサプリメントには、低用量ピルの代謝を早め、避妊効果を弱める可能性があるものがあります。

抗てんかん薬・抗結核薬・向精神薬(三環系抗うつ薬)・サプリメントのセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)などは飲み合わせ注意!

市販のサプリメントであっても油断せず、併用する前に低用量ピルを飲んでいることを医師や薬剤師へ伝えるようにしましょう。

低用量ピルの避妊効果を下げてしまう原因⑤:休薬期間の延長や服用時間のばらつき

低用量ピルの休薬期間を7日以内で終える予定が、飲み忘れて8日以上空いてしまうと排卵が再開する可能性があります。

また毎日の服用時間が大きくばらつくことも、ホルモン濃度を不安定にする要因です。

低用量ピルの避妊効果を保つためには、同じ時間に飲む・休薬を延ばさないという2つの習慣を継続することが大切です。

低用量ピルの避妊効果を安定させる正しい飲み方と飲み忘れの対処法

低用量ピルの期待される避妊効果は、正しい飲み方の積み重ねによって守られます。

まずは今日から実践できる低用量ピルの服薬の工夫と飲み忘れた時の対処法を分かりやすく説明します。

低用量ピルを毎日同じ時間に飲み続けるための工夫

低用量ピルの期待される避妊効果を安定させるためには、1日1錠、毎日ほぼ同じ時間に服用するのが基本です。

ピル初心者が飲み忘れを防ぐためには、次のような工夫が役立ちます。

低用量ピルの飲み忘れを防ぐ工夫
  • スマートフォンのアラームやリマインダーアプリを毎日同じ時刻に設定する
  • 歯磨きや就寝前のスキンケアなど、毎日必ず行う習慣とセットにする
  • ピルのシートを洗面所やベッドサイドなど、必ず目に入る場所に置く
  • ピル管理アプリで服用記録と生理周期をあわせて記録する習慣をつける

意識することは大事ですが、「飲み忘れない仕組み」を続けることが習慣化させる第一歩になりますよ。

低用量ピルを飲み忘れたときの対処法

低用量ピルの飲み忘れに気づいたときは、経過時間に応じて次のように対処しましょう。

飲み忘れの状況対処の目安
1日飲み忘れて、次の日の服用時刻前に飲み忘れに気付いた気づいた時点ですぐ1錠服用し、その日の分も通常どおり服用する
1日飲み忘れて、次の日の服用時刻に飲み忘れに気付いたとき飲み忘れた1錠と合わせて2錠服用する
2日以上連続して飲み忘れた場合飲み忘れに気付いた時点ですぐに飲み忘れた分の2錠服用する
避妊効果が弱まるため、実薬を7日連続で内服するまでは避妊具を使用する
3日以上連続して飲み忘れた場合服用を中止して、生理が来るのを待つ
次の月経の初日から新しいシートを飲み始める

2錠以上の飲み忘れの後は、7日間連続で服用を再開できるまで、避妊効果が不十分だと考えて別の避妊方法を併用しましょう。

低用量ピルの避妊効果に関するよくある質問

避妊効果が出るまでの期間は、コンドームが必要ですか?

生理初日から服用を開始した場合を除き、連続で7日間の服用するまではコンドームなどの併用が推奨されています。

また、コンドームには性感染症(クラミジア・梅毒・HIVなど)を防ぐ役割もあり、低用量ピルでは性感染症を予防できません。

休薬期間中に性交渉をしても妊娠しませんか?

それまでのシートを正しく服用できていれば、7日以内の休薬期間中も避妊効果は継続するとされています。

ただし、休薬前の1週間に飲み忘れがあった場合や休薬が8日以上に延びた場合は、避妊効果が下がっている可能性があります。

LEP(治療用ピル)を飲みながら避妊もしたい場合はどうすればよいですか?

LEPは、月経困難症や子宮内膜症の治療薬のため、避妊目的では使用できません。避妊が必要な場面では、コンドームなどの別の避妊方法を併用しましょう。

避妊を優先したい場合は、避妊目的のOCへの変更も選択肢になるため医師に相談しましょう。

低用量ピルを飲んでいれば100%妊娠しませんか?

低用量ピルを服用していても避妊率は100%ではありません。

理想的な服用での避妊率は99.7%と高い水準ですが、飲み忘れなどを含む一般的な使用では約91%に低下するという報告があります。

つまり、低用量ピルの避妊効果は「飲み方の質」で大きく変わるということです。

参考文献
厚生労働省研究班監修「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(避妊)」
厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 血栓症」
国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」

こども家庭庁「はじめようプレコンセプションケア スマート保健相談」

目次