一般婦人科
受診時に次の事をお伺いいたします。
- 妊娠の可能性(妊娠性の出血の可能性)特に生理以外の出血があるとき
- 子宮癌検診の受診有無 一般の健康診査(採血等の健康診断)受診の有無
- 他の病院でもらっている薬 サプリメントや健康食品など
- 最近の体重の変化 ダイエットの有無 激しい運動等(スポーツの選手など)
- お仕事 夜勤 不規則など
- お酒(習慣性飲酒) タバコ(治療に必要な情報です)
- その他必要と思われること

月経の異常
月経周期が長い(39日以上あく)またはほとんど来ない(90日以上あく)、逆に極端に短い(24日以内に来る)、いつも以上に月経期間が長い(8日以上)、あるいは短い(2日以内)、月経の量が極端に多い、月経の際の痛みがつらいと感じたときには診察を受けましょう。 様々なストレスが原因のこともありますが、診察によりホルモン異常、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの原因が見つかることがあります。治療を行うことにより日常の生活に負担がなくなります。
もし受診までに可能であれば、基礎体温の記録があるとより正確な診断に近づけます
婦人体温計(基礎体温用の体温計)は、一つご用意いただくと後々お役に立つと思います
(御参考:https://www.jaog.or.jp/qa/confinement/jyosei180228/)
月経困難症・月経前症候群(PMS)
月経困難症は、月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状で、下腹痛、腰痛、腹部膨満感、吐気、頭痛、脱力感、食欲不振、いらいら、下痢および憂うつの順に多くみられます。原因は頸管狭小やプロスタグランジンなどの内因性生理活性物質による子宮の過収縮です。治療薬には非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤、漢方薬などがあります。
月経前症候群(PMS)は、月経の3日から10日前から始まり、症状はいらいら、のぼせ、下腹部膨満感、下腹痛、腰痛、頭重感、怒りっぽくなる、頭痛、乳房痛、落ち着きがない、憂うつの順に多くみられます。月経開始とともにこれら症状が減少あるいは消失します。原因には様々な説がありますが不明です。治療薬には精神安定剤や漢方薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤などが有効な場合が多くみられます。
更年期症候群
更年期は女性の加齢に伴う生殖期から非生殖期への移行期間であり、わが国では閉経の前後5年の合計10年間とされています。「更年期に現れる多種多様な症状の中で、器質的変化に起因しない症状を更年期症状と呼び、これらの症状の中で日常生活に支障をおこす病態が更年期障害」と定義されます。更年期では女性ホルモンの分泌が減少するため、身体がこの変化に対応できず、以下のような不調が現れます。
- 血管運動神経症状として、顔のほてり、のぼせ、異常発汗、動悸、めまいなど。
- 精神神経症状として、情緒不安、いらいら、抑うつ気分、不安感、不眠、頭重感など。
- その他の症状として、腰痛、関節痛、吐気、食欲不振、乾燥感、かゆみ、排尿障害、頻尿、性交障害、外陰部違和感など。
更年期障害の診断について
「~~なら更年期症状」とか、「他の方が同じ症状で更年期症状なので、私も更年期症状」とか決めつけてしまうと、他の病気を見逃してしまうことがあります。
たとえば、「頭痛 めまい」→ 高血圧、脳血管障害、など 「体がだるい、動けない」→ 糖尿病、肝機能障害、など、「体が熱くなる、動悸がある」→ 甲状腺機能異常など 「動悸、息切れ」→ 心不全、心機能異常など 。
よく更年期?といわれる症状でも、他の病気の可能性があります。更年期障害の診断には、「すべての他の病気が無いこと」が必要です。
更年期障害かな? と思ったら、症状に関係ある他の科にもかかってみましょう。また普段から健康診断、癌検診の受診をおすすめいたします。それだけでも多くの病気を診断からはずすことができます。
がん検診
子宮癌には子宮頸癌と子宮体癌があります。子宮頸癌・子宮体癌・卵巣癌となった方の症状は、無症状から性器出血、下腹部痛などさまざまです。「これぐらい平気であろう」と診察が遅れた結果、あとになってご自身が後悔することがありますので気をつけましょう。子宮癌・卵巣癌の早期発見には定期的な診察が有効です。先ずは子宮がん検診を受けることをお勧めします。出来ればその時に内診と超音波で、子宮や卵巣がはれていたり異常がないか検査したほうが良いでしょう。
異常な症状があったときは、我慢せずに診察を受けるようにしましょう。
当院では市原市子宮がん検診を実施しています。
子宮頸癌の予防に子宮頸がんワクチンの接種が推奨されております。希望される方はお問い合わせください。
当院では市原市子宮がん検診を実施しています。

避妊
ピル:当院では1相性低用量ピルと3相性低用量ピルを用意しています。低用量ピルは避妊効果だけでなく、月経周期、月経痛、月経前症候群を改善するためにも有効です。
副作用
内服開始から2~3ヶ月は、吐気、不正出血、頭痛、下腹痛などの副反応が出現することがあります。
肝臓やコレステロールを定期的に検査しましょう(会社健診、住民健診などに含まれるか確認しましょう)
血栓症といって血管内に血液の塊が生じ、血管を塞いでしまうことがあります。確率は、1万人に数人(1~5程度)とまれではあります。
副作用については、診察時説明し、パンフレット等差し上げます
緊急避妊について
当院で対応可能です。時間外もお困りの時はお電話を下さい
避妊がうまくいかなかったとき、無防備な行為があったとき、72時間以内に受診してください。

中絶手術
御本人とよくご相談の上必要を認めた場合は、人工妊娠中絶手術を母体保護法の定めに従っておこないます。 必ず院長外来の日で予約をとってください。
最初に妊娠の診察をいたします。正常妊娠が確認されたましたら、御本人(パートナーご同伴の場合ご一緒に)手術のご説明と手術日のご相談をいたします。ご承諾頂けましたら、手術前検査を行います。 手術の詳しい説明等は、診察時ご説明いたします。
手術日、御本人のご希望、週数、御本人の状態によって、1泊していただくか、日帰りとするかご相談いたします。
御本人の既往歴(以前のご病気)や持病等、週数(例えば12週以降の中期中絶など)場合によっては当院で手術をお受け出来ない場合もあります。
費用の目安
術前血液検査16,500円(予約時)
術前処置および微生物検査料19,500円(前日または当日)
妊娠週数別手術費用(前日または当日、術前にお支払)
- 妊娠8週6日まで 99,000円
- 妊娠9週0日から9週6日まで 110,000円
- 妊娠10週0日から10週6日まで 121,000円
- 妊娠11週0日から11週6日まで 143,000円
術後診察:内容により別料金
赤ちゃんを望まれるとき

日本では1年以上妊娠しない場合に不妊症と定義します。場合にはより早期に検査と治療を開始できます。
赤ちゃんを希望されるかどうか? 治療するかどうか? 何をどこまでするか?、はすべてお二人でお決めいただくことと考えます。
例えば、排卵日予測(タイミング法)のみ、それに排卵誘発法を加える、その他の検査(子宮卵管通水検査、精液検査)などをする、
体外授精を望む、
などなど
現在は技術が進み専門化しております。当院では充分にご相談の上、検査治療等をさせていただきます。
必要があれば、専門医への御紹介もおこないます。
赤ちゃんを望まれるとき必要なこと
- 健康診断、癌検診など(できればパートナーも)をお受けください。
妊娠はしたけども、他の病気(妊娠に影響する、しない)が見つかった場合、妊娠中の悪化、妊娠継続困難、出産、育児が困難となる場合があります。
あらかじめ受診しておきましょう - 風疹抗体価の確認
御自身の母子手帳、ご両親からの聞きとり、記憶などで風疹にかかったことがあるか、予防接種はしているか?を調べましょう。
妊娠中に風疹にかかると、胎児に影響がでる可能性があります、
もし上記いずれもなければ、抗体価の検査(公費)が可能です。抗体価が低い場合、予防接種を済ませてから妊娠まで2ヵ月の間隔が必要です
お問合せください - 葉酸サプリメント
妊娠を考える女性または妊娠初期(12週未満)の女性が、葉酸を適量とることで、赤ちゃんの神経管形成不全の確率を減らす可能性があります
サプリメントは薬(医薬品)ではないので、効果を保証できませんが、一般に産科医が推奨しております - 持病のある方は、かかりつけの医師に妊娠の御希望をお伝えください。治療内容、薬等によっては、調整が必要な場合や妊娠が難しい場合もあります。